盛岡藩校作人館を引き継ぐ歴史と伝統に輝く仁王小学校
~ 学校・家庭・地域総がかりで「共育」にあたる学校 仁王 ~
校長 金 野 治
本校は、盛岡藩校作人館を前身とし、岩手県内で最も古い歴史をもつ学校で、令和7年度、創立152年目を迎えています。盛岡藩校作人館は、初の平民の総理大臣となった原敬や北海道帝国大学の初代総長佐藤昌介、日本物理学の父田中館愛橘など、多くの先人が学んだところです。また、明治6年、仁王小学校になってからは、日本を代表する言語学者である金田一京助や郷土が誇る実業家、鹿島精一といった先人が卒業するなど、多くの卒業生が各界で活躍しております。
本校では、めざす教育人間像を定め、その人間像に近づくための過程的目標として学校教育目標を設定し、教育課程や年間指導計画等に基づく教育活動と、グランドデザイン及び学校経営要項等に基づく経営活動の両輪で、学校教育を推し進めています。そして、保護者の皆様や地域の皆様と連携・協働し、総がかりで笑顔と希望に満ちた子どもの共育にあたっております。
また、本校は県の中心校として、岩手の教育の充実・発展のために、大きく3つの役割も担っている学校です。一つは、2年に一度、学校公開研究会を開催し、全教科等の授業を公開しています。県内外から500名を超える先生方が参加し、よりよい授業の在り方を学ぶ等、本県授業研究の推進役・牽引役を担っております。今年度は実施年度となり、令和7年6月13日(金)に学校公開研究会を開催いたします。2つ目は、教育実習校です。毎年9月に岩手大学教育学部を中心に30名を超える教員志望の学生が各学級に配属され1ヶ月間の教育実習を行います。教員の卵を育てる教員養成も大事におります。そして、3つ目は、教育研究団体の事務局も担っております。県内教員の研修の充実を図るため、研修会や研究大会をとりまとめ推し進める等、県内の先生方の指導力向上、人材育成にも寄与しております。
結びに、私たちの願いは子どもの幸せです。そして、笑顔と希望に満ち溢れた子どもの姿は、本校教職員、保護者・地域の皆様の共通の願いであります。私たち教職員は、この願いを実現するため、保護者・地域の皆様と共に子どもを基本に据えた教育を推進し、本校教育目標である「すすんでやりぬく仁王の子」の実現のために全力で取り組んでまいります。